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「ラオ先生のやさしいインド占星術−入門編」

 

 

 

 

 

 

小さなヒトラー: シャロン
K.N.ラオ
Ariel Sharon: Small Hitler

「アリエル・シャロン:2002年の顔」に続く、KN.ラオ氏によるイスラエル首相アリエル・シャロンの分析です。

小さなヒトラーとしてのアリエル・シャロン K.N.ラオ
ジャーナル・オブ・アストロロジー(2002年7〜9月号)

現在、アリエル・シャロンは二年間以上もニュースの人で居つづけている。彼は、全面戦争ではないにしても、西アジアの荒れ狂った状況に起因する不測の事態をもたらすことで、全世界に計り知れない衝撃を与えることができる。アリエル・シャロンは、対テロ戦争の意味づけと定義づけを彼なりに行っているようだ。

このことは、シャロンのチャートにはっきりと表われている。これは、戦争を意図していると私がジョーティッシュ・リストで明言したにも関わらず、「戦争をするつもりはない」と2001年1月20日に宣言した合衆国のジョージ・ブッシュとは異なる。

つまりアリエル・シャロンの場合は、テロリスト組織とアラファトの組織を破壊しようと、彼の長く優れた軍隊経歴の中ですでに3度も試みているのである。シャロンは、当然のことと思っている米国の支援以外には誰からも賛同を得ていない。シャロンは彼のダシャーが7室の支配星である2002年の現在、彼が戦争と呼んでいるパレスチナ人による自爆テロに対する戦いを続けている。

研究

私は、マンディーン占星術の研究において、7室や7室に関した惑星は、そのダシャーまたはアンタラ・ダシャーの時期に、しばしば参戦の決意・決定に導くという原則を、関係国の首相や元首のチャートを使って検証した。この原則は、7室が国際関係を扱うハウスであることを根拠としている。

では一連の事例を概観しよう。

1.ヒトラー(牡牛座アセンダント)

7室の支配星である火星のダシャーで戦争の準備をおこない、ナヴァムシャの7室に在住するラーフの時期に戦争を遂行している。

2.ネルー(蟹座アセンダント)

ラーフのマハーダシャーで、7室の支配星である土星のアンタラーダシャーに、唯一で最悪の戦争である1962年の中印戦争の勃発に直面することになった。

3.シャーストリー(射手座アセンダント)

独立したインドの第3代首相である彼は、7室の支配星である水星のダシャーに1965年のパキスタンとの戦争に直面した。

4.インデラ・ガンジー(蟹座アセンダント)

7室の支配星である土星のダシャーにパキスタンとの戦争に直面した。

5.ブッシュ大統領(蟹座アセンダント)

アフガニスタンに対する攻撃を決定したブッシュは、ラーフのマハーダシャーで7室の支配星である土星のアンタラーダシャーを経過している。

6.シャロン(魚座アセンダント)

アラファトのテロリスト組織を壊滅させると誓っている彼は、現在、7室の支配星である水星のダシャー期にあるが、水星は12室に在住する6室の支配星である太陽とコンジャンクトしている。彼は、2002年4月29日以来、パレスチナの複数の都市において容赦ない攻撃を継続している。とりわけ4月の最後の週は、ジェニン(Jenin)において大規模な破壊を行ない、ほぼ望みどおりの成果を収め、シャロンは大いに満足し、とりあえずは気が休まったようである。

多くの人に過激だと表現されたシャロンの宣誓式や、彼のバックグラウンドとこれまでの軍事履歴を考慮すれば、彼は戦争を遂行し、またイスラエルの首相としての任期内にそれを終えることが出来ないであろうということは明らかであると私には思われる。彼はまったく一方的な戦いになっているにも関わらず、この戦いをやめようとはしない。イスラエルが受けている抵抗は、自爆テロとヒズボラ(Hizabullah)グループによる散発的な軍事行動でしかない。つまり現在戦われているのは、戦争ではなく、ある種の懲罰的な軍事行動にすぎないのである。

「シャロンの未来はいかなるものか」という問には、アラブ社会に対する危機が西アジアの戦争に拡大するかどうかを占星術で占う必要がある。はっきりいって、この戦争は1973年にアラブ産油国によるオイルショックの再現となり得るだろう。

シャロンは12室に在住する7室の支配星のヴィムショッタリのマハー・ダシャーの期間にあり、2003年には困難を暗示するケートゥのアンタラ・ダシャーにまもなく突入する。ケートゥは、9室に土星と共に在住している。水星とケートゥの時期は、一般に恥辱と逆転の時期である。もしシャロンがいまの戦いを止めなければ、なにが起きるかは見ものである。

すべての指標は、現在サディ・サティの時期にいるシャロンの状況の悪さを示している。それはあまりにも悪いので、これまでの彼の悪さがかすんで見えるほどである。(パレスチナがまだ英国支配下にあり、銃の所持が非合法であった時代から、彼はティーンエイジャーとしてHagannahの非合法活動に参加して自分の農場の干草山に銃を隠し、そして第一次アラブ-イスラエル戦争のあった1948年からは彼の時代が始まった。)

出生図

シャロンのホロスコープにおいて、3室と3室の支配星は、占星術的に注目する価値がある。

1. 3室には5室の支配星である月とラーフが在住し、対向の9室から土星のアスペクトを受けている。3室は月にとって高揚の星座である牡牛座である。3室の支配星である金星は、高揚の星座に位置する火星と共に11室に在住している。これは明らかに妥協やその場しのぎの行動を信じず、軍事行動を含む冷酷な意思決定を行う人物であることを示している。火星と月の二つの高揚した惑星は、3室か3室の支配星と関係している。
2. 4室と6室の支配星は12室に在住し、この配置はシャロンにガザ地区・パレスチナ・シリア・エジプトなどのような外国における土地の獲得と掃討作戦に熱中するという顕著な傾向を与えている。シャロンはアラファトを含むテロリストの基盤を消滅させることを望んでいると明言している。
3. シャロンは思春期前から高揚した火星のダシャーに入っている。そのころから彼は父から送られたナイフを所持し、干草山の中に銃を隠し持っていた。これら全てを使って、彼は自分の領域をアラブ人から防衛していた。ラーフのダシャーには彼の侵略性はよりオープンになった。そして10室を支配する木星のダシャーでは、1967年と1973年のヨム・キップル戦争の間に、陸軍将校として名を馳せた。土星のダシャーの始まった1982年には、レバノンのキリスト教民兵を使って、パレスチナ難民を虐殺したと言われ、いったんは彼のキャリアは終わろうとしたが、見事にカムバックを成し遂げた。そして彼は土星のダシャーの最後において、10室の支配星である木星のアンタラーダシャーで、2001年2月6日にイスラエルの首相となった。





アリエル・シャロンの宣誓式のホロスコープ

シャロンの首相就任の宣誓式が行われた2001年3月7日のホロスコープは、1室と7室に形成された火星-土星+木星の不吉な軸を通して見る必要がある。この配置は8室に在住するラーフに火星が8番目のアスペクトをすることになる。宣誓時のホロスコープにおける、アセンダントと同室する火星による7室と8室の悪さは、シャロンのテロリストの隠れ家を破壊するという意思決定による絶えることのない物語と、継続する混雑したレストランやマーケットでいくらかのイスラエル人を殺すためのパレスチナ人による自爆テロの継続を宣言している。




シャロンの宣誓式

アリエル・シャロンにとっては、彼の前任者の一人であるベニヤミン・ネタニヤフのように、問題に対する唯一の解決法は政治的交渉ではなく軍事的解決あるかのように見える。ネタニヤフの、ヨーロッパとロシアをいかなる将来のイスラエルとパレスチナの交渉からも排除するという主張は、二十世紀の30年代におこなわれたヒトラーのユダヤ人絶滅政策に対するヨーロッパの無関心に源流を持つ。ヨーロッパは反ユダヤ主義を償うという屈辱を背負っている。

2002年3月29日から土星・火星・ラーフは、宣誓式のホロスコープでは7室になっていて、出生図では月が在住している牡牛座にあり、最悪で破壊的な人目を引く国際的な有罪判決がシャロンを激怒させたが、この判決は彼を止めることも彼の軍隊をパレスチナの都市や村から撤退させるよう説得することも出来なかった。

合衆国のブッシュ大統領がホワイトハウスの政策を指示できる強力なユダヤロビーに従って彼の側に立ったという事実を利点として、国際法廷の裁判官の人間性に対して異議を試みようとしたイランの請求に対して、シャロンは軽蔑をもって取り消させることすらおこなった。

牡牛座に在住し火星のアスペクトを受けている木星と土星は、彼の挑発的な政策が多くの変化を引き起こしイスラエルに速やかな損失をもたらすことを明白に示しているので、シャロンはそれを無視することが出来ない。シャロンは一見したところ、テロリストの影響をパレスチナから拭い去るという彼の人生における大望の大部分を達成するであろう。しかし、かれがもしパレスチナ国家の成立の阻止に成功することを望むなら、大きな計算違いとなるであろう。PLAのホロスコープには、彼らが主権国家を形成することを、2002年と2003年のダシャーの惑星とトランジットによって明らかに示されている。

1996年にベニヤミン・ネタニヤフが首相として選ばれたとき、イスラエル人の多くが彼と共にあり、それはパレスチナ人との良き調和への確かな道であるという希望がもたれた。しかしそれは失敗した。シャロンが首相になったとき、シャロンはアラブに向けられた非誘導ミサイルでありアラブとの平和を望んでいないという評判のために大きな期待は持たれなかった。その評価は彼が首相になって一年もしないうちに、パレスチナ人に対して最も強硬な軍事行動をとったことによって、正しいことが立証された。しかし彼のケースに関しては、7室の支配星である水星のダシャーは彼自身の寿命にとって厳しいものであり、彼は暴力的な最後を迎えるであろう。

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