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「ラオ先生のやさしいインド占星術−入門編」

 

 

 

 

 

 

土星が蟹座に入るとき・・・
K.N.ラオ

Saturn's entry in Cancer or Karka

K.N.Rao JOA Oct-Dec 2001

土星は牡牛座、双子座を通過して世界に破壊をもたらしてから、蟹座に入る。そのとき、新しい思想・価値観が広まるとしている。

インドの宮廷占星術家ヴァラハミヒラを最後に、占星術家は社会占星術の研究を怠っており、それは断罪に値する。世界は、もうひとりのヴァラハミヒラを必要とするにはいささか狭すぎる嫌いはあるが、しかし実際問題として、憶測を述べているだけで社会占星術を実践していると思い込んでいる占星術家が、世界中にたくさんいることも忘れてはならない。それらの占いは、あるものは知的で、あるものは科学的な根拠や検証を含んでいるとしてもだ。

私たちのグループは、社会占星術の研究を行っている。いずれもオリジナルで、なかにはある意味で驚くべき内容も含まれている。幾つかの研究はすでにJOA(Journal of Astrology)やその他の雑誌等で発表されているが、いずれ公表することになるだろう。

ここでは、土星が蟹座に入るときの影響を簡潔に検証した研究を紹介しよう。この現象は30年に一回の割合で起きる。最初は、インドに限定して検証しよう。そしてそれをもって、世界的な事件の検証のさきがけとしようと思う。

いくつかの結論は、以下のとおりである。

@ 蟹座に入る前に、土星は牡牛座と双子座を通過するので、それまでに戦争、飢饉などの人災・自然災害が発生している。
A 政府は、それにより揺さぶられ、選挙やクーデターで政権交代を余儀なくされることもある。
B そしてさらに、蟹座に入った段階で、世界中で国境の書換えが起こる。たとえば、以下のような例がすぐに思い出される。
  1) 第1次世界大戦後の1917−18年、ヴェルサイユ条約締結後、ヨーロッパの国境は書き換えられ、それによって不利益をこうむったのはドイツやその同盟国であったオスマントルコなどの国々であった。
  2) 1917年には共産主義革命がロシアで勃発した。

同様に、第2次世界大戦後、土星が蟹座に入ってから、1947年8月15日にインドが独立し、パキスタンも生まれた。次の年の1948年5月14日、イスラエルが誕生した。

さらに1975−77年、土星が蟹座に入るとき、シッキムとブータンという2つのヒマラヤの王国がインドに併合された。

JOAの創刊号(1997年4−6月号)に掲載された社会占星術に関する記事で、私はインドに関して2つの軸がとりわけ重要であると強調した。ひとつは、牡牛座と蠍座の軸であり、もうひとつは蟹座と山羊座の軸である。その自然かつ必然的な結果として、土星が蟹座(山羊座が1室であるインドにとっては7室にあたる)に入るとき、大きな結果をもたらすことになるだろう。

私は、何年も前から、土星が蟹座、しかもアシュレーシャというナクシャトラに入るときにインドが独立したということに気づいていた。1975年6月、インディラ・ガンジーがあの評判の悪い国家非常事態宣言を発動したとき、土星は双子座の終わりに位置し、蟹座に入ろうとしているときだった。それで私はインディラ・ガンジー政権の終焉の時期と、インドがもう一度自由な空気が吸えるようになる時期を知ろうと思って研究を始めた。それは、インドがもう一度自由になれるのはいつかという問いに等しかった。その当時、私の弟が逮捕されていたので、私は予測を行った。その結果、1977年の3月から5月の間に世間に変化があるのが読み取れ、インディラ・ガンジー政権が倒れることがわかった。そして土星が蟹座のプシャーを横切り、アシュレーシャに入り、16度45分に至ったとき、それは現実のものとなった。これは、皮肉にも、インドが得た2度目の自由と表現された。

@ 蟹座の土星がラーフあるいはケートゥとコンジャンクトするとき、あるいはラーフ=ケートゥ軸が土星から見てケーンドラに位置するとき、大きな変化が起こっている。歴史をどのように見るかにもよるのだが、ある国にとっては良いかもしれないが、ある国にとっては悪いことが起きる。
A 蟹座に土星が在住し、なおかつラーフ=ケートゥ軸が牡牛座と蠍座の軸と重なるとき、これはインドの歴史にとっては大変重要なことなのだが、歴史的な大事件が起きる。
B 19世紀の中ごろ、土星が蟹座に入ろうとしていたとき、英国のファビアン協会は、革命的ともいえる影響を、社会主義思想と女性の人権に与えた。
C 1911年、土星がもう一度蟹座に入ろうとするとき、フロイドはアメリカに招かれ、彼の夢とセックスに関する理論が受け入れられ、セックスに寛容な社会および治療としての心理分析の種がまかれた。

このような国家のイデオロギーにかかわるような変化が、1976年、中国でも文化革命の後に起きた。毛沢東思想と左派思想は敗北し、右派思想が勝利した。

端的にいえば、土星が蟹座に入ると、新たな社会的、政治的、経済的な思想が社会に受け入れられるということだ。

その理由は、蟹座は人々を表し、土星も人々に受け入れられることを意味しているからで、人類史のターニングポイントとなり得ることを意味している。

私は、M.S.メータ氏にこの件に関する歴史的な検証を依頼した。

ここで述べた内容は、もちろん私の個人的な見解であり、M.S.メータ氏の検証の後に修正され、拡張されなければならない。そういう過程を経て、土星が他のナクシャトラに入るときにの結果についても、たとえばブリハット・サンヒターのように、少しずつ使えるようになるであろう。

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