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ジョージ・W・ブッシュが大統領に再選されたいま、向こう4年以内に世界地図は描き換えられるだろう。しかも、それは速いペースで行われるだろう。なぜなら、二期目を務めるブッシュは、一期目のときよりも次期大統領選挙に煩わされないぶんだけ自由だからだ。それゆえに、より好戦的になるだろう。ブッシュは、次期大統領選の心配をする必要はなく、副大統領のチェイニーも2008年の次期大統領選挙に出馬する予定はない。数十年ぶりに、米国の大統領と副大統領は、自らのプランを思い通りに実行に移す機会に恵まれている。未来を思い煩うこともない。大統領をがんじがらめにコントロールするといわれるユダヤ・ロビストの圧力に屈する必要もない。
蟹座に在住する土星は、インドを含む多くの国の国境を描き換えることになるだろう。インド国内においては、テレンガーナ(タミルナドゥー州)やヴィダルバー(マハラシュトラ州)をはじめ、ゴルカランド(シッキム州)においてさえも、反政府運動がその方向に向かうだろう。蟹座の土星は、世界地図を再編し続けるだろう。とくにそれは西アジアにおいて顕著だろう。米国大統領は、独自のプランにしたがって、世界地図を描き換えるだろう。ブッシュのユニ・ラテラリズム(一国主義)は、国連をものともせず、いっこうに変わる気配を見せないだろう。
米国
ブッシュが、米国および諸外国について独自のプランをもっていることは周知の通りだ。それについては、政治アナリストたちによってすでに詳細に論じられている。では、占星術を使うとそれはどのように解釈され得るのだろうか。

米国のホロスコープ
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米国のホロスコープを見てみよう。獅子座ラグナのこのホロスコープをもとに行ってきた過去の予言は、ことごとく的中している。このホロスコープによると、米国は現在、月のダシャーにあることがわかる。月は12室を支配し、戦争を表す7室に在住している。アンタル・ダシャーの木星は、5室と8室を支配して11室に在住している。長年の懸案であった、同性間の結婚や堕胎を制限する強力な法案を、ブッシュが通すであろうことは疑う余地がない。しかも上下両院は、いずれも共和党に好意的なので、ブッシュを後押しするだろう。超保守的な最高裁判所は、その法案を違憲とせずに是認する可能性がある。
国内治安の立て直しは、予想以上に早く進むだろう。アンタル・ダシャーは8室を支配するので、アラブ産石油への依存を減らすために、油田開発を推進する可能性もある。
ブッシュのホロスコープは、2006年5月までアンタル・ダシャーは木星期である。米国もブッシュも、アンタル・ダシャーは木星である。そのため、米国の福音主義が台頭し、ケリーの激しいチャレンジにもかかわらず、ブッシュは選挙を勝ち抜くことができた。実際、米国のホロスコープを見る限り、大統領の交代を読み取ることはできない。もっとも、このような予測は、大統領候補者の正確なホロスコープをベースに行う方が安全だ。国のホロスコープに基づく予測は、人が想像するよりもやっかいなものだからだ。
ブッシュの西アジア政策は、これまで独裁政治や君主政治しか経験したことのない地域に民主的な政府を樹立するというものだが、良い結果よりも、より多くの不安定要素とテロリズムを世界にもたらすことになるだろう。二期目のブッシュは、臆面もなく「後は野となれ山となれ」で突き進んでいくだろう。
北朝鮮
北朝鮮の正確なホロスコープがないので、数ヶ月後に米国と北朝鮮が衝突するかどうかについてなにかを予測することは困難である。
イラン
イランは、やや困難なラーフ/ケートゥ期に入った。その次のダシャーは、ラーフ/金星期である。アンタル・ダシャーのケートゥも金星も、混乱・分裂・崩壊を意味する8室に在住し、2室から逆行する土星のアスペクトを受けている。核爆弾製造を停止するためにウラン濃縮を停止したとイランがいっても、米国は納得しないだろう。その一方で、イラン政府はあからさまに過激になっていくだろう。イランが戦争に巻き込まれるという兆候は読み取れないが、ある種の衝突があるだろうことは明らかだ。宗教の観点からいえば、イランはたいへん難しいフェーズに入ったといえる。アヤトラ・ホメイイニがイランのシャー(元首)を退位させた1979年以降の流れに逆行する動きを読み取ることができる。

イランのホロスコープ(出生図とダシャーンシャ)
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ダシャーンシャ(10分割図)では、蠍座のラグナに火星が在住している。7室を支配する金星と9室を支配する月は7室でコンジャクトし、火星からアスペクトされている。これは、外国勢力が政権を担う宗教に攻撃を加え、イランの政治を再編成しようとする試みを表しており、その外国は米国である可能性がある。
月の時期にある米国の、独自のアジェンダにしたがって世界を再編しようとする試み、とくに西アジアにおけるそのような試みは、さらに多くの若者をテロリスト・グループへと駆り立てるだろう。米国の圧倒的な武力制圧のもとで、テロリストはあいかわらず捕捉をのがれ、世界のテロリズムを一掃するというブッシュの希望はむなしく露と消え去るだろう。『文明の衝突』とは、本質的には米国と西アジア・イスラム諸国との衝突である。世界の出来事は、この視点から見なければならない。
多数の支持を得て再選を果たしたブッシュは、救世主として彼のプランを実行に移す信任を得たと思っている。ブッシュはイラクで苦境に陥るものの、彼を米国大統領に頂く世界の今後は、恐るべき2007年へと一直線に推移していくだろう。米国がイラクで手こずっているうちはイラン政府は盤石だろうという希望は、むなしく潰えるだろう。
ブッシュは、米国を勝ち目のない対テロ戦争へと引きずり込んだ。この戦争は、再選の絶頂にあるブッシュが予想するよりも多くの人的・経済的損失を米国にもたらすだろう。
パレスチナ
アリエル・シャロンを説得して占領地区からイスラエル植民を撤退させ、パレスチナを国家として成立させようとするブッシュのプランは、いま現実のものとなろうとしている。しかし、これによってハマスによるテロを減らそういう当初の希望は、いまのところ叶いそうにもない。

パレスチナ自治政府のホロスコープ
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パレスチナのホロスコープのダシャーは、2005年6月22日までラーフ/月期である。8室で土星とコンジャンクトするアンタル・ダシャーの月期は、喪に服すにふさわしい時期である。この時期、パレスチナ運動の父であるアラファト議長は、パレスチナ国家の成立を見ずに亡くなった。2005年6月からは、アンタル・ダシャーが火星期に変わる。パレスチナは国家として浮上し、米国の圧力下でイスラエルとの平和共存のために、ある種の安全な政策を選択することになるだろう。
おわりに
蟹座に在住する土星は、西アジア諸国にとって良かったためしがない。第一次世界大戦後、当時の西アジア最大のトルコ帝国が崩壊したのは、土星が蟹座をトランジットしているときであった。第二次世界大戦の後は、英仏の密約により、イラクを含む諸国は辛酸をなめた。サイクス=ピコ協約によれば、フランスはレバノンとシリアを、大英帝国はパレスチナ、ヨルダン、イラクを植民地とすることになっていた。また、1930年代以降、豊富な石油資源が発見され、米英はこの地域へのプレゼンスを高めたが、それは米英の国内・経済的な事情によるものであったことを、アラブ諸国は気づいている。
土星が蟹座をトランジットするとき、欧州各国が反対する中で英国が後押しをするネオ・アメリカ帝国主義の魔の手から、西アジア諸国が逃れようとしても無駄である。
ジョージ・ブッシュの好戦的な一国主義を、だれも阻止することはできない。
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